R5.9 新型コロナウィルス感染症が流行中です
9月入りましたが暑い日々が続いております、元気でお過ごしでしょうか。
さて日本ではは今年5月から新型コロナウイルス感染症(covid-19)に対する国の方針が「5類感染症」に変更されました。
これはウイルスの状態が変わったわけではなく、国(行政)の関与はやめて個人の選択を尊重しますからあとは自主的に取り組んでくださいねということなのです。結果として公的な援助は徐々に外していきますからねと言うことです。医療関係でいうとコロナ関係の検査や薬などもこれまでは公費で負担されていましたがこれからは他の病気と同じように自己負担が発生してそれなりの費用がかかることになりますということです。まだまだいろいろな問題を抱えているこのcovid-19なのですが、本当に一般の方に理解が進んでいるのか心配になります。
5月以降、実際のcovid-19患者の発生数が見えにくくなりもうコロナ禍は終わってしまったのではと認識されている方も増えてきました。しかしながらまだコロナ禍は終わっていません、当然このウイルスもまだ消えていません。日々外来で診療したり、他の医師からの情報を踏まえると以前よりcovid-19の患者さんの数は増えてきている印象があります。この原因として①室内でのマスクを着用される方が減ったこと、②人の移動が増え人と接触する機会が増えたこと、③換気等の感染予防対策が軽視されるようになったこと、④最近はワクチンの接種を受けられる方が減ってきたこと。いろいろな原因が複合的に関与していると思います。基礎疾患がある方、高齢の方の中では、感染がきっかけで重症化、入院する方が増えてきていると聞いています。また若い方でもワクチン接種が未接種や接種回数が少ない場合は重症化のリスクのこと、後遺症による問題が起きています。またcovid-19の患者が増加したために地域によっては医療ひっ迫をおこしているところもあります。今年の冬が心配です。covid-19の患者さんが増加することで医療機関が通常の診療を圧迫されるようになりますと一般の病気が適切に受けられなくなることが予想されます。この3年半の間でコロナ流行時は同じことをなんども繰り返してきました。例えばご自身や大事な家族が虫垂炎になったとき、心筋梗塞や脳梗塞になったとき、交通事故にあったときに、多くの医療機関がコロナの対応で手一杯になっていれば受け入れてもらえないことがありうるということです。医療機関がきちんと医療の提供を継続できるようにするためにはとにかく感染の爆発を起こさないように皆が以前のように感染予防を行っていくことが重要です。マスコミの理解力が足りないこともあり、コロナ関連の情報も以前のようには表にでにくくなってはいますが、探せばきちんと良質の情報も公表されています。厚生労働省や感染症専門医などが良い情報を提供してくれています。ぜひそういった情報を参考にしながらこの100年に1度といわれるこのパンデミックに多くの方が自分事と考えて団結して乗り切っていくことができればと願っています。この9月20日からは現時点で最も適切と考えられる新型コロナワクチンの接種が開始となりました。接種のタイミングになっておられる方はこの機会にぜひ接種を検討してみてください。
もりもと内科医院 森本尚孝
◎感染症専門医の忽那賢志先生がこのワクチンについて詳しくまとめていますのでご参照ください。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/b7cd286e40820485567d5c8e1749c66d85622452