R5.6 気象病って知っていますか?
6月に入りました。梅雨に入り、また台風の発生などで天候が悪い日が続いていますが皆さん体調を崩されていませんでしょうか。
先日NHKの「きょうの健康」で気象病の特集をしていて、鍼灸やツボ押しが症状の改善に有効とのことでした。まず気象病とは正式な病名ではないと思いますが、気圧や気温、湿度などの気候や天気の変化が原因でおこる身体の不調の総称とされています。症状はさまざまで、頭痛、めまい、倦怠感、関節痛、気持ちの落ち込み、喘息発作などがあります。季節の変わり目や6月のような梅雨の時期に特に起こりやすいとされています。
たしかに、外来をしておりますとこの時期にはこのような身体の不調で受診される方が増えているように思います。頭痛やめまいの方は特に多いですね。
仕事や学業、家庭などのストレスや睡眠不足も悪化の要因にはなっていると思います。対策としては鍼灸治療を受けることや自宅でできるツボ押しなどをしてもよいと思いますし、夜はお風呂にゆっくりつかって一日の疲れをとり早く睡眠をとるといったことも重要だと思います。気象病は水のバランスのくずれ、東洋医学的には「水毒」といった状態と考えられていますので漢方薬が有効なこともあります。
当院ではこのような症状の方に五苓散といった漢方薬を処方しています。個人差がございますがとてもよく効いたということで継続を希望される方もおられますのでこの時期に体調を崩しやすい方は水毒、気象病の可能性も考えられて漢方薬の治療も選択肢の一つにされてみてはいかがでしょうか。粉薬が一般的ですが五苓散には錠剤もあります。
ご希望がありましたら受診時にご相談ください。
もりもと内科医院 森本尚孝