冬は漢方薬がおすすめです R3.1
新年あけましておめでとうございます。昨年はコロナコロナで皆様も大変な一年だったと思います。今年は世の中が少しでも良い方向に向かってほしいと願っています。
さて、寒い毎日が続いていますが、こういう季節だからこそ漢方薬が役に立つことを紹介したいと思います。冬になるとどうしてもからだが冷えることによるさまざまな症状がでてくると思います。かぜをひきやすくなったり、しもやけができたり、関節が痛くなったり、おなかを下しやすくなったり・・・、いろいろ思い当たることがありませんでしょうか。お風呂に入って温まるとこれらの症状がやわらぐといったご経験はありませんか。体調を崩している原因が冷えからという場合が案外多い印象を私は持っております。服をしっかり着込んで外部からからだを温めることはされていると思いますが、からだの内部から温めることも重要です。そこに漢方薬がサポートできる場合があります。
例えば、
☆おなかの冷え・・・・六君子湯、真武湯
☆手足の冷え(しもやけなど)・・・当帰四逆加呉茱萸生姜湯
☆関節の痛みや神経痛・・・桂枝加苓朮附湯、牛車腎気丸
☆かぜのひきはじめ・・・麻黄湯、葛根湯、麻黄附子細辛湯、桂枝湯
☆若い女性の冷え、月経関連痛・・・当帰芍薬散、桂枝茯苓丸
漢方薬の良いところは副作用が少なく、他の西洋薬を続けた上で服用することが可能であることです。しばらく飲んでみて効果がなければ無理に続ける必要はありませんし、他に変更してみることでその方に合う漢方薬に出会えることもよく経験します。
ただ漢方薬の選択にはコツがありますのでご自身で選択されるよりは漢方薬に興味を持つ医師や薬剤師に体調を伝えて選んでもらうことが大事です。私自身医師になって西洋医学が中心の医療界で働いてきましたがなかなか西洋医学のみでは対応が困難な場合が多くどうしたものかと思っていた頃に漢方治療(東洋医学)に出会うことができ、実際使ってみるとその有用性に驚きました。ゆっくり効いてくるものもあれば飲んですぐに効くものもあり用途によって使い分けられるのも魅力の一つです。長い年月にわたり使用され続け、現在も残っているにはそれなりの理由があってのことと思います。
寒い冬ではありますが漢方薬をうまく使って乗り切りましょう。漢方治療に関する質問がございましたら診察時にでも気軽にお聞きください。 もりもと内科医院 森本尚孝