R2.9 お薬手帳をお持ちですか?
皆さん、こんにちは。今年は7月に雨が多かったため8月になってから本格的な夏日となり以後猛暑が続いています。9月もしばらくは熱中症の注意が必要です。
さて、今月はお薬手帳についてお話をしたいと思います。
医療機関を受診するとお薬手帳を渡されると思います。これは医療に関するあなたのとても重要な情報源です。
私は患者さんが受診されるごとにお薬手帳の中身を確認させていただいています。
なぜかといいますと、他の医療機関で新しくお薬が処方されていないかどうかを確認するためです。
年齢を重ねられると持病が増え、かかられる医療機関の数と内服薬の数が増えているというデータもあり、内服薬全体の確認が必要です。
お薬には目的とする効果に加えて残念ながら副作用が出る可能性があります。
またお薬の相互作用という問題があります。
あるお薬Aとお薬Bを一緒に飲むと〇〇〇といった副作用がでることがあるから一緒に飲まない方が良いこともあります。薬の数が増えるほど相互作用を引き起こす確率が上がります。なんらかの症状で受診をされた方の原因が実はお薬であったということも内科ではよく経験します。
私は腎臓病の患者さんを多くみてきたこともあり、腎臓に負担がかかる薬(多くは鎮痛剤)を漠然と続けている方をみると悲しくなります。このままでは腎臓がどんどん悪くなってしまうと思うわけです。
また腎臓がすでにかなり悪いにもかかわらずあらたに腎臓に負担がかかる薬が処方されていたりすると処方元の先生に連絡して薬を減らすことが可能かまたは腎臓に負担がかかりにくい他のお薬に変更ができないかを相談しています。
こういった情報は本人から教えていただくか、お薬手帳の中を見て気がつきます。
ご自身のからだを守るためにも市販薬も含めてお薬の情報は医師や薬剤師にきちんと伝えてください。お薬手帳があるとすぐに専門家にはさまざまな医療情報が伝わります。かかりつけ医や救急外来に関わらず医療機関を受診する時は診察券、保険証と一緒に必ずお薬手帳を持参しましょう。
もりもと内科医院 森本尚孝